私「…………颯太?」
ドアから覗き込むと、布団にくるまってる颯太の姿が
颯太「は!?!?え!?!?何してんの!?」
よほど驚いたのか、すごい勢いで起き上がり、
目を真ん丸にしてこっちを見てきた
久しぶりにしっかり目をあわしてくれた‥
私「ダメだよ、安静にしてないと!!」
颯太「いや、そうじゃなくてさ、、」
私「颯太の看病に任命されたの!」
颯太「え?看病?別にいらねーし!」
私「せっかく監督にお小遣いもらったんだから
お言葉に甘えなさいよ!」
そう言って冷えピタを颯太のおでこに貼り、
起き上がった颯太の体をもう一度寝かせた
颯太「……俺だっせ、、」
私「……颯太は、、ださくないよ」
颯太「……‥」
私「……‥」
なんとも言えない沈黙が続いてしまった。
でもせっかく結がくれたチャンス
無駄にはしたくない、、
私「颯太、、」
颯太「……ん?」
私「この前の大会、、MVPおめでとう」
颯太「え?この前って‥結構経ったよね(笑)」
久しぶりに颯太が笑ってくれた
私「だって‥」
颯太「……だって、何?」
どうして私のこと避けてるの?
とは、言えない、、、
私「……」
颯太「……あのさ、俺1人でも大丈夫だから
グラウンド戻っても良いよ‥」
まただ、
私「‥え?あ、あははは……そうだよね‥」
また私を避けるんだ
私「私って本当に図々しいよね、、あはは……」
やばい、泣きそう、、、
私「じゃ、じゃあ戻るね!!」
早く、早くこの部屋を出ないと、、、
こんな顔、見られたら、、、
余計嫌われちゃう
ーーーーーーガチャッ
ーーーーーーーーーーーーーーパタン、、
私「……え?」
ドアを開けて、
部屋を出た、
はずなのに
私はまだ、301号室の中にいる
もっと言えば、、
颯太に抱きしめられている
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!
転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。