第6話

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2017/11/13 14:29


正直、“抱いて”と哀訴され驚いた。

しかし好きな人にそんなことを言われ、理性を保てるはずもなく。

俺はゆっくりと自らの昂りを蜜壷に沈めていった。


「…ッ、ぁ…ぅ」


奥へ進むほど 彼女は苦しそうに眉を顰める。

バラバラに砕け散った理性をかき集め、俺は一度 動きを止めた。


「…痛い?」

「ん…平気」


頬を赤く染めた先輩はそう言って 優しく微笑んで見せたが、それが本心ではないことくらい分かる。


「本当のこと言って。…あなたのこと、傷つけたくない」


触れた先輩の体は どこもかしこも柔くて。
乱暴にすれば、壊れてしまうような気がして。

俺は…少し怖かった。


「ちょっとだけ…苦しい」

「じゃあ、馴染むまで…このまま」

「…ごめんね」


そんな顔をさせたい訳じゃない。
そんな言葉を言ってほしい訳じゃない。

ただ俺は、先輩を…


「慎く…ん、ッ…ぅ」


貪るように奪った唇。

今はもう、何も聞きたくなかった。

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