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第1話

ドロボウ




ん……?

んん………?



部屋で物音がして、うっすら瞼を開ける。
カーテンから差し込む光は弱く、きっと明け方なんだろう。

まだ頭が働かない中、布団の中でぽわーんとしていると、また「ゴソゴソ」と音がして一気に目がさめた。


今の音は…?

も、もしかして、ドロボウ…??


嫌な単語が私の頭をよぎり、心臓がばくばくし始める。
落ち着け、落ち着け私…!と自分の心を励まし、私が起きていることがドロボウにバレないように、ベッドで横になったまま、そっとまくらを物音がする方へと投げた。
うぐっ……
その瞬間、男性の声がした。


まさか、本当にドロボウだったなんて…

そして、私って枕投げの才能あるかも…


予想だにしなかった現実に、私は慌ててベットから跳ね起きる。すると、ベットの横でうずくまっている金髪の男。きっと私の洋服でも盗もうとしたに違いない!うん、きっとそうだ!
あなた

どっ、ドロボウめ!私に勝とうなんて、ひゃ、100年早いわよ!

声を張ったつもりだった、けどどうやら緊張しすぎて声が裏返ったらしい。
これじゃあかっこいいセリフが台無しだ。ドロボウ相手におかしな恥をかいてしまった…

すると私の横でうずくまっていた金髪の男がゆっくり起き上がると、私の顔を見るや否や、ワッハッハと大きな声で笑い始めた。
やだなぁ、あなたちゃん。俺のことドロボウだなんて言わないでよ
なにを言ってるんだこの人は…?でも私の名前を知っているし、まるで知り合いかのよう。だけど私はこんな金髪男なんて知らない。
本当にわかんないの?俺のこと
さっきまで笑っていた金髪男は急に眉を下げしょんぼりとした顔で私のことを見つめてくるから、まるで私が悪いことをしたかのよう。

ドロボウのくせに、ドロボウじゃないように見えてきて、私の頭はまだおやすみモードなんだろうか。
あなた

わ、分かんないよ

そっか…ならこの手を使うしかないな
そう言うと、金髪の男はその場でくるくると三回まわる。

するとみるみる人間から猫の姿へと変わっていった。
にゃあ
目の前の猫は鳴いた。

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