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第30話

彼の手はあったかい

" ねえ…ほんとどこであんなイケメンと知り合ったの? "

" 私にも誰か紹介してよ〜〜 "



下駄箱で靴を履き替えながら、友達がブーブー言っている。
最近はずーっと口開けばいいこればっかり。
あなた

さぁ、どこだろうね?

靴を履き替えて、私少し誇らしげに、友達に手を振ってみせる。
あなた

じゃあ、" 恋人 " が待ってるから!また明日ね!

私は少し小走りに、学校を出る。
なんだかんだ文句を言いながらも、友達はじゃあまたねー!って。

幸せだなぁ。とっても。



-----------------

あなた

お迎えありがとう。じゃあ…帰ろっか


差し出された相手の手を握り、私たちは歩き出す。

その時気がついた。…あれ?前方に見えるのは、永瀬くん?楽しげに友達と会話しながら歩いていた。

すると、私の手を握っていた恋人が、私の耳元で、



" 永瀬に見せびらかせてやろうよ "



と、囁き、私の腕を引っ張り走り出す。
あなた

ちょ、ちょっと!いきなりすぎだよ!

バタバタと、走る足音が聞こえたんだろう。
不思議そうに後ろを振り向く永瀬くん。
そして私たちの顔を見て、面白そうに笑う。
永瀬くん
俺、まだ諦めてないから!
そう言って、隣にいた友達に茶化されていた。

こんな風に想ってくれる人がいて、幸せで。そして今、こうして好きな人と手を繋いでいられる事も、幸せだ。
そのまま永瀬くん達の横を逃げるように走る。勝ち誇ったような笑みを浮かべる恋人の金髪が、眩しい太陽に照らされて、キラキラしている。
……ううん、もしかしたら、彼自体、私にとってはキラキラしている存在なのかもしれない。って、ちょっと惚気ちゃったけど。


そして私は、真っ直ぐ家には帰らず、少し公園を寄り道する。
いつもここで、ブランコに乗ったり、ベンチに座って話をしたりする。

今日はまだ、小学生も遊びに来てなくて、公園にいるのは私たちだけ。
私たちはそのままベンチに腰をかけた。手は、繋がれたまま。
あなた

……この公園で、捨て猫を、拾ったんだっけ…

ㅤㅤㅤㅤ
あー、まあそう言われてみればここだったかもしれない
あなた

そういえば名前、最初はプリンってつけてたの、覚えてる?

私がそういうと、彼はクスクス笑う。
ㅤㅤㅤㅤ
それ、すごいダサいなーって思ってた
" ひどいよ〜 " と私は繋いだ手をブンブン振る。
彼の手は、大きくて、あったかい。
あなた

ねえ…プリン?

私は、少し意地悪をしてみる。どんな反応するかなぁ、って。

そうしたら、彼は私の方を見て、少し、真剣な表情を見せるけど、何も言ってこない。
あなた

………プリン?

少し意地悪、しすぎちゃった、かな…

そう思って謝ろうとすると、彼は私の頬を軽くつまみ、



" エーシュカ、だろ? "




さっきまでの真剣な表情とは一変。またクスリと笑う。その顔が、あまりにもかっこいいから、私は直視できなくなって、慌てた視線をそらす。

すると、彼もすかさず反撃、と言った感じで私の体を自分の方へ向ける。
エーシュカ
…ちゃんと俺の名前を呼んで
あなた

……っ、エーシュカ

彼は満足そうだった。

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