名前 白本あなた
高校生1年 16歳
両親は音楽関係の仕事をしていて、小さい頃は保育園に預けてられていた。迎えに来るのはいつも最後だったが、私は「仕事を頑張っているから」と理解していて いつも「大丈夫、寂しく無い」と自分に言い聞かせていた。
そんなこともあったせいか、今でも私の口癖は「大丈夫」だ。自分の感情を表に出す事が得意ではなく、人に合わせる。
でも私が一つだけ本当の感情を表せる方法がある。
それが歌だ。
何を聞いても「大丈夫」という私を心配した保育園の先生が少しでも感情を表せるように毎日ピアノを弾いて一緒に 喜 怒 哀 楽 がテーマの歌ってくれた。
先生によると、歌う時の私は表情やしぐさが 普段とは全く別物だったらしい。歌だと 隠していた自分の感情が溢れでるんだ。
そんな私は今も放課後1人、秘密の場所でその日の感情を歌に乗せて歌っている。
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。