先生に最近この周辺で監禁事件が起きているとホームルームの時間に言われた。俺は単なる都市伝説や噂感覚でホームルームの時間は上の空だった。
部活仲間の男友達が隣に歩きながら言った。
俺は自分に言い聞かせる様に言った。あんな監禁本当に噂に決まっている。本当ならテレビで取り上げられるだろう。
後ろの席の女子が声をかけた。
俺はへぇと半信半疑でその話を聞いた。そして俺は更衣室で着替えて部活に出た。いつものように部活をして更衣室で着替える時にまた監禁の話になった。
俺はもうその会話を聞くたびにイライラしてきた。聞きたくもない話題を何度も何度も聞かされるととてもイライラする。
早く着替えて俺は更衣室を出て玄関へ向かった。
俺はイヤホンを耳に装着して家路を急いだ。一応不審者から逃げる為だ。
けれど___
そう言われたあと 俺は何も覚えていない。
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!