ちゃんと話をつける。ちゃんと‥‥
「ダメだ。勇気が出ない」
服を選ぼうとクローゼットを開けた。
「何着よう‥‥」
薄いワンピースを着て寮を出た。
「はあー‥‥」
カフェについたのは、一時間後だった。
「ごめんね。待たせて」
「いや‥‥大丈夫だよ。」
「今日話したかったことは‥‥黒沢くんのことなんだけど」
「うん」
「ごめんなさい!私は黒沢くんが好きなの」
頭を下げて謝った。
数秒沈黙が続いた。
「出ようか。店」
そう言って強引に手を引かれて、店を出た。
「ちょっと‥白沢くん!」
どんどん歩いて、寮に帰ってきて、医療室に入った。
「はあ‥はあ‥」
「し‥白沢く‥」
チュッ‥‥‥。
「ちょっと‥白沢く‥‥」
ドサッ。とベットに押し付けられた。
「僕はりんちゃんが好きなのに、どうして僕の方を見てくれないの?」
「白沢く‥」
「どうしていつも‥」
服の中に手を入れられた。
ポロ‥ポロ‥。
「おい」
黒沢くんの声がして見てみると、黒沢くんが立っていた。
「何やってんだよ。こんな所で」
「れんには関係ないじゃん。出っててよ」
白沢くんが離れた。
「そいつは俺のもんだ。」
「りんちゃんは物じゃないんだから。」
ベットの上から下りようとすると‥‥。
チュッ。
黒沢くんにキスされた。
「じゃあ‥俺の女だ」
え?えーーー!
編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。