第2話

再会
1,911
2017/12/12 13:58
私と剛典は幼馴染みで、同窓会で再び出会った。

高校の頃は仲が良かったものの、卒業後は全然連絡を取れていなかった。そしていつの間にか彼は芸能人になってしまった。


昔はあんなに近くで笑っていた剛典がテレビという画面越しで見るとすごく、凄く遠い存在になっていた。

そんな彼、岩田剛典は同窓会はどんな感じだったかというと、ふつーのスーツに髪の毛は固めてなくてふわっと舞う甘い香水をまとっていた。
剛典
あ!あなた!
私の名前を呼んで笑顔で手を振る彼。

付き合ってるみたい、と高校生時代も言われたが今は目線が違う。前より鋭い女子達の視線。私だって好きでやってるわけじゃないのに。

ワイングラスを持って仲良しな二人の女子と彼がいる男子3人の所へ行く。
剛典
あなた、まぁた可愛くなった?
あなた

可愛くなってないし、またって何?またって。

剛典
えー、町で会ったじゃん。笑

覚えてないの?
あなた

え、覚えてないよ。いつ?

剛典
あんとき、クソ可愛かったなぁ。
バカ剛典。そんなこと言うから私への女子の視線が鋭くなるの~っ!!

そんなことを思って頬を膨らましてそっぽを向くと彼が小声でふわっと言ってきた。
剛典
2人になりたい。
目をパチクリさせる私。

今、なんて?

と、思っているウチにトイレに行くと言って抜け出す彼。

するとLINEで
剛典
今居る会場から出て左側の路地に来て。
……こんなこと書かれたら行くしかないじゃんかぁ。

そう思って私は用事があると言って彼の元へ。
剛典
あ、よかった。来てくれたんだ?
あなた

だって、あんなこと書かれたら行くしかないでしょ。

剛典
ふは、笑

さっすが、学校のマドンナって言われただけあるね。笑
ちょっと苛つく。

でも、笑ったときに見せる白い歯。顔を隠すためだと思われるサングラスの下から透けて見える細くなった目。

そんな、全てが愛しくて。私の高校時代の想いが爆発しそうで。
剛典
まぁ、どっか行こうか。
そう言って彼の行くとこについて行く形式となった私。

お酒を飲んで昔のことを語ったり、今のことを語ったり、色んな話をした。
剛典
有難う、また会いたいな。
あなた

うん、あ、これ良かったら。

剛典
あ、電話番号?有難う。
あなた

うん。じゃあね。

私、スゴく楽しい。

高校生時代に戻ったみたいに恋してる!

まぁ、相手は一応芸能人だけど……。

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