第2話

.
10,081
2017/11/16 09:08



----------


あなた


放課後 特別棟の資料室に来るように。


侑介



----------





その手紙のせいで、授業には集中出来なかった。


頭の中で 彼との甘い時間を思い起こす度、下半身がじんと熱くなる。

触れてもいないのに 想像するだけでとろりと蜜が溢れる感覚を覚え、ひとり恥ずかしくなった。



放課後までの時間はとても長いものに思えた。

待ち望んでいた“あの時間”を、ようやく迎えることが出来る。


「あなた。帰ろ?」

「ごめん。…今日ちょっと用事があって」


理沙に嘘をつくのは少々胸が痛んだけれど、それでもやはり欲望には勝てない。

このあとに待っているのは、私にとって夢のような時間なのだから。






プリ小説オーディオドラマ