第5話

the past〈 II 〉
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2017/11/18 13:10
見慣れない無質素な白色の天井。

目を開けて初めに目に入ったのがそれだった。

…… 私、なにしてるの?

上半身を起き上がらせて、部屋を見渡す。

そこにはパイプ椅子が4つと、壁に埋め込まれたテレビがあったのは、今でも覚えている。

私は病室にいた。

そのとき、違和感に気がついた。

足首が曲がらない。

そう、骨折していたのだ。

固くギプスで固定されていた。

私、なにしてたんだっけ?

ゆーくんとピクニックに行って、それで、道路に出て …… 。

あっ、ゆーくんは!?

お母さんとお父さんはどこにいるの?

不安でたまらなくなって、ついに泣き出してしまったとき、病室にお母さんが入ってきた。

『あ、あなた!』

寄ってきたお母さんに抱きついて、『ゆーくんは?ゆーくんは?』と泣きじゃくった。

なく私を見てお母さんは、ゆーくんがいる病室に連れて行ってくれた。

コンコン。

『はい』

『失礼します』

【中尾 結】と書かれた病室に入る。

ベッドの上には、キョトンとした顔のゆーくんがいた。

頭には包帯がぐるぐる巻きだった。

『ゆーくん!』

ゆーくんの元へ駆けた。

いつもなら『あなた、どうしたの?』と太陽のような笑顔で聞いてくるゆーくん。

しかし、その時から、ゆーくんは人が変わったように態度が変わっていったのだ。

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