第7話

abs
785
2017/11/19 09:59
梅雨は過ぎ去り、シーズンはいよいよピークを迎えた。

今週末は県の記録会。

そして来週末は、いよいよ市総体だ。

市総体は県総体への通過点だが、第三南中学校には市の総合優勝3連覇が懸かっている。

そして早くも、1年生から3年生、顧問、陸上部全員がピリピリした雰囲気になっていた。

夏は朝でも暑い。

朝練に行くだけでも汗が噴き出てくる。

「女子総合とれるかなあ」

校門を通り過ぎたところで、花香が呟いた。

「とりたいね、打倒第二南!」

第二南中学校は、長年のライバル校であった。

長距離が強く、駅伝ではもう何年も全国大会に出場している。

「ポイント稼がなきゃだね」

「うん、だね〜」

校庭に向かい、キャプテンの指示で朝練が始まった。

汗が気持ち悪いほど練習着に染み込む。

そして、朝練を終え、シーブリーズを片手に部室前に座っていた。

部室の中から、同級生の杉谷 澪莉(スギタニ ミオリ)の声がした。

「あなた、今何時ー?」

器具庫の壁に設置されているデジタル時計には、07:55と表示されている。

それを伝えようとした時、その下にいる結先輩に目が止まった。

練習着をパタパタさせている、時折、シックスパックにわれた腹筋がチラつく。

なんだか見てはいけないものを見てしまったうな気分になり、顔が火照ってしまっな。

「あなたー?」

部室から澪莉の声がした。

私は立ち上がって、部室の中に入り、澪莉に時間をつげた。



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