第8話

friend
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2017/11/19 10:02
ここの中学校は、1階に昇降口、相談室、保健室、コンテナ室があり、2階に3年階、3階に2年階、そして4階に1年階がある。

昇降口のある管理棟には、校長室、職員室、図書室、被服室、調理室、美術室、第1、第2理科室、第1、第2音楽室、PCルーム、それに加え、特別支援学級が置かれている。

2年階には、6クラスに加え1年8組、多目的ルームと授業準備室がある。

1年8組は、1年階でクラスが足りなくて、2年階に作られた。

連絡通路を通ってすぐの階段を登ると、1年8組、2年6組、2年5組 … というふうに並んでいる。

後輩2人が「お疲れ様でした」と行って後輩2人は1年階へ向かっていった。

私と花香は吸い込まれるように2年5組に入る。

「おー、朝から頑張ってんね」

隣の席の須田 夕希(スダ ユウキ)だ。

顔面偏差値はかなり高い。

上の上。

運動神経抜群で、頭脳は学年でトップを争えるくらい、低い。

「須田みたいにサボってないからねえ」

須田も一応陸上部だが、自分の足が速いとかで余裕ぶっこいてほとんど練習には来ない。

それなのに大会だけは必ず来て、100mで優勝して帰っていく。

「いや、俺、秘密の特訓してるんで」

その秘密の特訓は、本当にしてる …… のかな?

「ふうん …… 」

「おい、もっと興味もてよ!!」

須田の得意な蹴りが入りかける。

「うおおお、ごめんごめん!」

「へへっ」

ニカーっと笑うとたれ目になって八重歯が覗く。

これには男女問わず誰でも落ちるらしいが、私は全く魅力を感じなかった。

まだまだ全然、結先輩のほうが …… 上だ。

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