第11話

smile
639
2017/11/20 06:49
土曜日の記録会。

私は四種競技に参加することになっていた。

四種競技は、100mH、高跳び、砲丸、200mの4つの競技からなっている。

100mHは16.45、高跳びは145cmで、次の競技は今から1時間後だ。

私は、応援席の上の日陰で、花香、澪莉、三谷 七星(ミタニ ナナセ)、佐藤 千佳(サトウ チカ)とお弁当を食べていた。

ちょうど私の座る位置から、結先輩がギリギリ見える。

話題は、県総体のことで持ちきりだ。

「今年こそ優勝したいね〜」

「男子は確実に優勝できそう!」

「あなたと澪莉が高跳びでワンツーいけるね」

「いやあ …… 第二南の子が最近調子良くってさあ、ね、あなた?」

結先輩を見つめていたら、急に澪莉に話題を振られた。

「えっ、なになに?何の話?」

「ちょっとーしっかりしてよ!」

「あはははははっ」

「…… あなたちゃん最近大丈夫?」

本気で千佳ちゃんに心配される程、私は結先輩を見ていたらしい。

「大丈夫大丈夫!考え事してただけ」

笑いが起きて、その話題は終わっていった。

危ない、バレるところだった。

結先輩の方を見ると、バチッと目が合ってしまった。

パッと目をそらす。

なんだなんだなんだ、びっくりしたあ …… 。

私はそのあと、ドキドキしながら砲丸と200mを終えた。

結果は2028点、全体で3位だった。

顧問やたくさんの部員に褒められ、少しいい気になった。

帰り際、男子の先輩たちに「あなたすげーな!尊敬したわ!」と言われた。

その中には結先輩もいた。

女子の先輩曰く、普段は静かだけど騒ぐ時は騒ぐ結先輩。

その時、私は、結先輩がほんの少しだけ微笑んだように見えた。


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