第12話

fight !
628
2017/11/20 06:57
記録会が終わり、毎日が平和に過ぎ去っていった。

結先輩とは何の接点も発展もなく、市総体がやってくる。

私は、100mと高跳びと四種競技に出場し、どちらも県総体出場が決まった。

男子総合優勝、女子は惜しくも2位、そして、男女総合優勝をすることができた。

陸上部員102人のうちの77人が県総体の出場権を獲得。

県総体に向けて、いい流れを作ることができていた。

1時間目の数学が始まってすぐ。

「お前やっぱすげえな!」

授業中、須田が急に叫んだ。

誰に向けられた言葉かは、すぐに分かった。

「将来オリンピック出れるんじゃね?2020年の!」

「え、私?」

「おう!」

先生はキョトンとしている。

そりゃそうだ。

私だって驚いた。

「ちょっと、恥ずかしいからやめてよ」

顔をしかめる。

須田は「すげえなあ」と言いながら渋々席に着いたのだった。

授業が終わり、10分休憩。

私の机に、1枚の紙切れが落ちてきた。

これからも頑張れよ!
1番に応援してるからなーー!!

…… いい人。

心底そう思った。

名前が書いてなくても、誰が書いたかはお見通しだ。

ありがとうね、須田。

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