第6話

Chapter 6
9,212
2017/11/18 08:46
「ええ!?32階!?」

おじいちゃんが社長だったとは言っても、そんなに上に住んでるとは思ってなかった。

「なんだよ。」

「いやぁ、その、上だなぁって思って。」

「あぁ、まーな。じいちゃんがここのオーナーと仲よかったから安くしてくれてんだ。」

「はぁ、なるほど。」

顔が広いおじいちゃんですね…。


エレベーターに乗っている時、ふと思った。

「ねぇ、やっぱり、直樹さんでもいい?」

「別になんでもいい。」

「じゃあ、直樹さんね。」

なんか、やっぱり年上だし、直樹だと気軽に呼べない気がした。


32階に着いて、直樹さんが部屋の鍵を開ける。

「うわぁ〜!」

「広い!しかも綺麗!!!」

広々としたリビング。そしてシンプルな家具。

なんと言ってもこの大きな窓から見える夜景!!

私は窓にへばりつく。

「綺麗…。」


しばらく見ていると、後ろから声をかけられる。

「酒飲むか?」

「飲む!!」

振り返るとテーブルの上に並べてあった。

何にしようかなぁ〜。と選ぶ。

「んー、じゃあ、まずは梅酒!」

プシュ

缶を開けて飲んでみる。

「あ!普通に美味しい。」

私は梅が好きだったから本当にジュースみたいに飲めた。

「よかったな。でも少しにしとけよ?」

「はーい。」

でも、その後もゴクゴクと飲んでいって…。

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