第36話

Chapter 36
5,981
2017/12/04 11:32
あれから1週間たった。


文化祭の出し物は、結局、メイド&執事喫茶に決まった。

なんだか定番な感じもするけど、うちのクラスは美男美女が多い。

LINEでは嫌だ。とか言ってたけど、意外と早く決まったと思う。



そして先生とは…。

あまり話していない。

先生の家にも行ってないし、準備室にも。

このままいけば、自然と諦められるかもしれない。そう思い始めていた。

でも、それはただの思い込みに過ぎなかった。

その事を私はこの後実感することになる。



「ん?あなたどうした?」

「え?何が?」

千紗が私の顔を覗き込んできた。

「なんか体調悪い?」

「あぁ、うん。頭痛い。だるい。風邪かな。」

「えぇ、保健室行ったら?」

「んー、大丈夫でしょ。ちょっとしたら治るって。」

「本当に?大丈夫?」

「大丈夫、大丈夫。次化学だし。」

「まぁね、寝てても何も言われないしね」

あはは、と言うものの、頭痛い。



あー、やばい。

ちょっと寝たけど、ダメみたい。

でも、あと10分で授業終わるからそれから保健室行こう。

そんな事を考えながら一人で戦っていた。

先生、早く終わらせてー。


キーンコーンカーンコーン

よかった。やっと終わった〜。

「きりーつ!」

私は立ち上がる。

うわっ。

バンッ

めまいがして、勢いよく手をついてしまった。

「藤咲さん、どうかしましたか?」

「な、なんでもないです。」

やっとの事で返事をする。

あぁ、どうしよう。

本当にやばい…。

「そうですか。じゃあ、号令。」

「気をつけー!礼っ!」

私はそのままドアの方へ歩いて行く。

あぁ、よかっ…。

そう思った時、突然目の前が暗くなり、私は倒れてしまった。

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