「はーい!ではただいまから、美男美女グランプリを開催しまぁーすっ!!」
体育館がわぁっと歓声でわく。
はぁ…。なんでこんな…。
やっぱりやらなきゃよかった…。
「はぁーい!ではまず、1人目の紹介です!」
司会の人がディズニーのキャストみたい…。
そんなことを思いながら、
1人目、2人目、3人目…
と、紹介されていく。
「続いて、4人目は…藤咲あなたさんです!」
ペコっと頭を下げる。
「えーっと、おっ!恋をしてるそうですね!?」
…え?
「あ、先ほどのアンケートからも質問させていただきますので!」
えええええ!?そんなの聞いてないよ!!
「あなた、馬鹿正直だから、全部まじめに答えたんでしょ?」
こそっと千紗にいわれた。
図星…。
うふふっと千紗は楽しそうに言う。
「誰に恋をしてらっしゃるんですかー??」
そ、そんなの答えるわけないでしょーっ!?
なんて言えるはずもなく、、
「あ、えっと…内緒…です。」
と、控えめに言った。
「あらら、顔赤くなっちゃってかわい〜!」
もうからかわないでー!
「では、次に行きましょう!」
あぁ、もう嫌だあー!!
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!