第4話

本当の姿
11,636
2017/11/17 14:55
あなた

えっ!!

(はっ!やばい!思わず声が出ちゃった、、気づかれては…ない。よかった、大丈夫そうだ。)
(って大丈夫じゃない!!どういう事?どうしてグクは美晴先輩の血を吸ってるの?あんな牙も、いつも大きく口を開けないから全く気が付かなかった…)
とにかく逃げて、明日別れを告げよう。そう決めた。いくら好きでも、相手は人間ではない。人の血を吸う、、吸血鬼(ヴァンパイア)なのだから。
(よし、今なら逃げれるかも、、!)
出口へ向かおうとしたその時
ジョングク
ねぇあなた、こんなところで何見てんの?
あなた

ひゃっ!!!!

(え、ジョングク、?どういうこと!?さっきまで奥の部屋で美晴先輩の血を吸ってたはずじゃ…)
ジョングク
今の、、見ちゃったんだね笑
あ〜あ、ダメでしょ?勝手に人の食事タイムを覗いちゃ。
"食事タイム" その言葉にゾッとする。
とにかくこの場から何とかして抜け出さなきゃ、
あなた

え、?み、見た?なにを?私なんも知らないよ??ちょっと用事あって倉庫来て、終わったから出ようとしたら急にグクが出てきたからびっくりしたじゃん!笑

大丈夫。声は震えていない。笑顔も引きつってないはずだ。今にもしゃがみこみそうになるのをぐっと堪えて、私は必死に笑いかけた。
ジョングク
なぁ、俺のことなめてんの?
声色が変わった。よく見ると、目の色も赤紫色に光っている。人間味の無い白い肌には、美晴先輩の赤い血がよく映えている。
あなた

な、なめてる?どういうこと?

ジョングク
お前が見てたのも、俺の正体わかって、必死でいつもの態度とろうとしてることも、ぜーんぶわかってるよ?
あなた

…!!

恐怖で動けない。足が小鹿のようにブルブルと震えている。
ジョングク
ははっ、そんなに怖がらないで?大丈夫だよ。
あの人は殺してないから。
え、でも顔白くして横たわってるけど…?
ジョングク
どいつもこいつも美味しくねぇんだよ笑
まぁ生きていくために、死ぬギリギリまで吸わしてもらったんだよ。
怖すぎて、状況が急展開すぎてなにも考えられない。
(この状況、、いったいどうすれば、、)
おどおどしていると、ジョングクはニヤリと笑ってこう言った。
ジョングク
じゃ、ついでにいただきま〜す
………え?

プリ小説オーディオドラマ