第19話

理性
11,147
2017/11/30 05:53
お風呂から出て、リビングに戻ろうとする。
しかし、リビングに行く途中の廊下で誰かに腕を掴まれた。
(グイッ)
あなた

うわぁっ…!!

口を塞がれてどこかわからない部屋に連れてこられた。
(ガチャ)
鍵を閉めると、やっと解放された。
あなた

だっ、誰!?何するの?

部屋の電気は消えていて、相手の顔はよく見えない。
ジミン
僕だよ、あなたちゃん。安心して?
あなた

その声は…ジミン先輩??

ジミン
正解っ!よくわかったね。
そう言って頭を撫でる。
あなた

え、あの、暗くてなんにも見えないんですけど…電気つけてもらえますか?

ジミン
僕は全部ハッキリ見えるから必要ないよ。
すると、ジミンは急にあなたを抱き寄せた。
あなた

えっ!?あの、先輩…?///

ふわりとまう優しい香りに、思わず "このままずっとこうしていたい" と思ってしまう。
ジミン
ごめん…ごめんね…?本当はこんなことするつもりじゃなかったのに…。
か細く、今にも消えてしまいそうな声でそう囁く。
あなた

あの、どうしたんですか…?

ジミン
僕、あなたちゃんのこと見てたら、自分が自分じゃなくなるみたいで…
ゆっくり、ひと言ずつ噛み締めるように_
ジミン
あなたちゃんを独り占めしたい。誰にも渡したくない。ずっと僕のそばにいて欲しい…。
そう言うと、抱きしめる力を強くした。
あなた

じ、ジミン先輩…//

(ジミン先輩の気持ちは痛いほど伝わってきた。。でも、今私の頭の中にいるのは…)
ジミン
ねぇ。今ジョングガのこと考えた?
あなた

えっ!?なんでそれを…

ジミン
分かるよ、吸血鬼だもん。でも、、気に食わない。
あなたの頭にそっと手を添えジミンはキスをしてきた。

ジョングクのような深いものではなく、

とても優しく、慎重なキス。
途中で何度もあなたの様子を確認しながら、

ゆっくり、大切に。
あなた

ジミ…ン…先輩…///
やめて…くださ…い//

そう訴えると、ジミンははっと我に返り
ジミン
あっ、ご、ごめんね…!理性…効かなくなる//
ジミンは抱きしめていた手を外し、一歩距離を置いて、申し訳なさそうにうつむいた。
(そんな顔されたらなんも言えない…//)
あなた

いいですよ、。仕方ないですもんねっ!じゃあリビング戻りましょうか?

ジミン
う、うん。そうだね、!
あなたは気が付かなかった。


この一連の出来事をジョングクが聞いていたことを。

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