蓮からの誘い断っちゃったな…
まぁ、仕方ないかな…海斗くんほっておけないし。

｢あの…ほんとによかったの？｣
｢"よかったの！そんなに気にしないで！"｣
｢…ありがと(ﾆｺｯ｣
｢"誘ってくれて嬉しかった"｣
｢え!?えと…こちらこそありがとね！｣

こんなに話しやすい人が大勢の前に出ると静かになっちゃうんだな…不思議。
海斗くんは喋らない事について触れないから本当に一緒にいやすい。

｢笹野さんは…｣
｢"奏音でいいよ"｣
｢んぇ…あ、うん！奏音…は一人暮らし？｣
｢"妹と二人暮らし"｣
｢お父さんやお母さんは？｣
｢"仕事が忙しくて違う所に住んでる"｣
｢そう、なんだ…嫌なこと聞いちゃったかな…？｣
｢"そんな事ないよ！大丈夫"｣(ﾆｺｯ

ほんとに海斗くんは優しい。
一言一言を気にかけながら話してくれる。
こんなに優しい人が一人なんて…信じられない。

｢奏音は優しいんだね。｣
｢"え？"｣
｢ん？いや…こんな僕と一緒にいてくれる人なんて…今まで全くいなかったから、。｣
｢"私は海斗くん嫌いじゃないから大丈夫！"｣
｢……ありがと(ﾆｺｯ｣
｢"それに、ありがとってたくさん言ってくれて嬉しい！"｣
｢へ？そ、そんなにたくさん言ってる？｣
｢"うん！"｣
｢無意識だったな…(苦笑｣

無意識…の方が優しい人が多そう…。

私と海斗はこの昼でたくさん話した。
お互いを呼び捨てにできるまで仲良くなった。

これを蓮に話したら…喜んでくれるかな？

放課後、この事を話しながら一緒に帰ろ。