奏音の奴…また昼断りやがって…。
まぁ、昨日の下校の時の約束のせいでもあるけど…。
なんでアイツあんなこといきなり言い出したんだよ。
まさか…海斗とかって言う奴と仲良くなるため!?
いやいや…それは考えすぎだ、。
きっと……絶対に違う!!
決してそんなことはない!ありえない!
奏音が誰かと仲良くなるのは嬉しい。
けどよ…なんか……寂しいじゃねぇかよ…。
まぁ、しかたない…一人で食べるのは嫌だし咲希の事誘うか。
「咲希。」
「は、はい!?」
なんでこいつこんな驚いてんだ…。
「今日も幼馴染に昼断られたから一緒に食べようぜ」
俺がそう言うと、咲希はとても喜んだ。
そんなに喜ぶことか?
まぁ…そんなに嬉しいならよかった、けど…。
そんな事を思いながら廊下に出ると…
「うわっ!?いったいなぁ…なにやってんだ奏音w」
「"話がしたくてきた!"」
「なんだよそれw」
奏音が俺の背中に頭突きしてきた。
ほんと、こういう所はかわいいw
というか…なんで俺、奏音の事ばっか考えてんだよ。
中学の時はみんなに冷やかされたなぁ…
まぁ、その事については奏音は気にしてないからいいけど。
でも…今こうやってこいつが俺の所に来てくれると…
すっげぇ嬉しい。
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!