「海斗たちどこ行ったんだろうな。」
「"少し心配…"」
「多分大丈夫だろ。咲希がいるし。」
奏音と俺はりんご飴を買い終わった後、
海斗と咲希を探し回っていた。
だが、二人はなかなか見つからない。
大丈夫とは言ったが正直俺も心配だ。
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「ちょっと咲希…どうしてこんな事してるの…!?」
「人間観察よ!黙って付いてきて!」
「そんなぁ…、。」
私たちは、蓮と奏音がどんな行動をするのか見て追ってきたのだ。
そう…、。人間観察よ!!!!
私は蓮が好き。だからこそ観察するの!
奏音と蓮がもし恋人的な行動をしていたらすぐさま二人の間に入る!
海斗は奏音が好きだと言うから一応付いてきてもらった。
「咲希…こんな事やめようよ…」
「ダメよ!蓮の事をもっと知らないと!」
蓮はどんな事をしたら照れるのか。
嬉しがるのか。悲しがるのか。
今この瞬間を大切にして知らないと損じゃない!!
「蓮たち絶対に僕達の事探してるって…」
「だからいいんじゃない!」
「ほんとに君は…」
「口出ししないの!!」
「なんでこんな目に…」
海斗は不満らしいけど私は計画通り!!
海斗が奏音とりんご飴を買いに行くんじゃないかと思った時は焦ったけど…
このまま行けば今回の夏祭りはなんの悔いもない!
「あっ…曲がった!行くよ!」
「えー、もお…」
あー、楽しいな〜♪
蓮の事をもっと知りたいからしてる行為!!
神様だってご機嫌に決まってる♪
「ストップ!!」
「あがっ…!?」
「……何やってるの」
「咲希が服を引っ張ったから転んだんだよ!」
「ごめんごめんw」
まぁ、それは置いといて。
蓮が見当たらない!?
海斗に気を取られすぎた…
…というか、何あれ…。
大学生くらい、かな、。奏音が絡まれてる!?
ど、どうしよう…
海斗。は、頼りないし…
私が行ったところで何も変わらない気が…
奏音が…どうしよう、。
編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。