海斗と咲希はなかなかみつからない。
…それだけでさえ問題なのに…
「あれっ…姉ちゃん1人?」
「っ!?」
蓮とはぐれちゃったぁぁ!!!!
私がチョコバナナ買ってる間にどっか行っちゃった!!
「無言ー?兄さん悲しいなーw」
「………」
「まぁ、うるさいよりはいいけどねー…」
「…っ!?」
ちょ、ちょっと!?
なに腕引いてるの!?どこに行くの!?
待って待って待って…どうしよう、。
蓮…助けっ__
「あの…俺の連れに何手ぇ出してんすか。」
蓮…!!
「あーれ?君もう来ちゃったのw」
「あれ位なんでもないです。なめてるんすか。」
「そうカッとなんなよw」
もう来ちゃった…?どういう事だろう、。
「もうその話は終わりです。早くそいつの手。離してください。」
「そう簡単に、はいわかりましたっ言うとでも?」
「……こいつ。俺の彼女なんで。ほんとやめてもらえますかね。」
れ、蓮っ!?
何抱き寄せてるの!?///
し、しかも彼女!?!?
「へぇー、んで?w」
「離せってさっきから言ってんの…離せよ」
「……ま、お前から金はあいつらがもらっただろうし、仕方ねぇから離してやるよw」
「っ…!!」
私は乱暴に手を離されて蓮の方に寄りかかってしまう。
「……奏音、ごめんな。目、離しちまって…」
「"全然大丈夫だよ!"」
お金……もらった?
「"さっきの人の言葉…どういう意味?"」
「ん?あー、いや。気にしなくていいよ。」
「"嘘つかないで…"」
「……俺、あいつの連れに絡まれたんだよ。それで、奏音助けたかったら金出せって言うから出した。」
「"何やってるの!!バカなの!?"」
「最後まで聞けってw」
「"え?"」
「俺が渡した財布は全部5円だから。」
…ええ!?!?どういう意味!?
「なんか、姉さんがそういう財布1つくらい持ってけって言うから持ってきたら、役にたったわw」
そんな事があったんだ…
けど、姉さんすごい…さすがだな…
「したらあいつら、中身もろくに確認しないでさっさと行きやがった。バカだよなw」
「"蓮かっこよかったよ!"」
「……え?」
「"彼女って言われたり…抱き寄せられた時は驚いたけど…すっごくかっこよかった!!"」
「あっ、い、嫌だったろ!?ほんとごめんな、。」
「"嫌じゃ、ないよ"」
「んぇ、。ほんとに、か…?」
「"うん!(ニコッ"」
本当にかっこよかった。
心からそう思った。
恥ずかしさや照れだけじゃない…
それ以外の気持ちが溢れそうになっていた。
この気持ちは気づいてもよかったのかな?
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!