((ガラガラッ
結局、私は保健室まで黒羽にお姫さまだっこで
運ばれた。
あなた あ、ありが…
黒羽 おい、足だせ。
あなた え?うん……
あ、冷たっ
黒羽は私の足に湿布を貼ってくれた。
それも、優しく。
まるで私が壊れ物のように。
調子、狂うじゃんこんなの。
すると
湿布を貼ってた黒羽が、
顔を上げて私を見てきた。
あなた ……っ///
え、何?目があっただけなのに、
こんなに心臓がうるさいなんて。
顔が赤くなるなんて。
黒羽 何?
あなた え?
黒羽 さっきから俺のこと見すぎ。
あなた え!?いや、なんでもない。
黒羽 あ、そう。
貼れたぞ。やっぱりお前どんくさいな。
あなた な、何よ!うるさいなぁ///
黒羽 ?何照れてんだ。
あなた 照れてない!なんでもない!
…貼ってくれてありがとう。
私はこの空間に耐えられなくなり、
お礼を言ってすぐ保健室から逃げた。
黒羽 なんだあいつ。
私、もしかして___?
編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。