第30話

30
10,541
2017/12/07 00:32


「沖田さん……お願い……です。今さら、ですけど……」


「はぁ、さっきからなんなの? 全然、先に進めないだけど。そんなに抵抗したいわけ」


「ぁ、す、すみません」


「いいから早く言ってよ」



「は、はい……もう…………やめたいです」


「ほんと今さらだね」


「……十分承知です。どんな仕打ちも受けます。女将さんに言ってもいいです。……どうしても怖いんです」


わたしはじっと見つめた。これまでにないほど、見つめた。この想いが伝わるように、願った。

しばらくして、沖田さんが小さく息をはく。


「そんなに怖いの?」


「はい」


「死ぬほど?」


「はい」


「はぁ……そんなに嫌ならいいよ」



「え、ほんと……ですか?」


「声を出さなかったら、やめてあげる」


そう言って沖田さんは、わたしのアソコに手を伸ばす。

ヌルリ。

沖田さんが中指で表面を滑らせていく。

クチクチュ……ッ。


「ッ、おきた……さ」

プリ小説オーディオドラマ