私の週に一度の楽しみはお隣さんからの回覧板。
私と彼が週に一度話せるたったひとつの方法。
彼は私をお隣さんの同級生だと思っいるのだろう。
でも、私は会った日から心奪われていた_
櫻「あ!あなたさん!回覧板です!」
今日も櫻井さんは笑顔で私に話しかけてくれた。
何か話さなきゃ!
そう思っていると。
櫻「あの…失礼なこと聞くんですけど…
あなたさんって彼氏いるんですか?」
櫻井さんの方から話題を降ってくれた。
貴「彼氏!?そんな素敵な人いませんよ!」
焦って返すと櫻井さんは笑って
櫻「焦りすぎですよ(笑)」
と言ってくれた。
気がつけば私も笑っていた
「このままときが止まればいいのに…」
櫻「え?今なんて…」
ま、まさか!?
今声にっ!?
私は人生最大に恥ずかしくなって逃げだそうとした。
そう、”逃げだそう”とした
でも、それは阻止されてしまった…
櫻井さんに__
貴「ちょ、離してくださ…櫻「今なんて言いました?」っ…」
私は恥ずかしすぎて下を向いてしまった。
というかまず櫻井さんに壁ドンされて
手を掴まれているなんて夢のまた夢だった
そ、そろそろ恥ずかタヒぬ…
貴「は、離してくださいっ!私用事がっ!」
無理やり解こうとするもやっぱり相手は男性なわけで。
櫻「言ってくれるまで…返さない…」
っ!こんな時だけタメ口とか反則っ!
貴「この……まま時が止まればいいのになって…言いました…っ!」
恥ずかしすぎる…
すると櫻井さんは私のことを顎クイした、。。
貴「っ!櫻井さんっ!」
すると櫻井さんは
櫻「俺さ、初めての引越しですげー緊張して…
でもお隣さん挨拶の時にあなたさんが…
すげー笑顔で接してくれて…
俺…この人と付き合えたらなって勝手に想像してたんです…」
つまりそれって…
言葉を理解した途端に胸の鼓動が早くなった…
櫻「でも今のあなたさんの言葉を聞いたら俺もう止められなくて…
あなたさん…俺と…付き合ってくれますか…?」
っ!!
夢なのであれば誰か起こしてほしい…
でも、この苦しさ…このときめき…本物だ…
貴「私でいいならお願い…します…」
そうして櫻井さんは私にキスをした…
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。