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第10話

#09 意外と
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2017/12/16 03:46


とある休みの日。
今日は一人で買い物に来ていた。
洋服とメイク道具と、あと雪乃の誕プレを買いに。
一人で買い物するのは好きだ。
誰かを待たせることもなく、気楽にのんびり買い物できる。
いい買い物できて満足!よし、帰ろう。
そう思って駅に向う途中だった。



あれ?もしかして佐野先輩!?
こんなところで何してんだろう。
てか、こんなとこ来るんだね。笑

「うぇーん!っ…風船がっ…木にひっかかっちゃったー!」

小さい女の子が泣いている。
持っていた風船が木にひっかかっちゃったみたい。
一緒にいたお母さんは小柄でとどきそうにもない。
すると、その方に佐野先輩が近づいていった。
ちょっ、小さい女の子が怖がっちゃうじゃない! 
先輩何してんの!?
と思ったら、佐野先輩は木から風船をひょいととって女の子に渡した。
「はい、気をつけるんだよ。」
「お兄ちゃん、ありがとう!」
「…ありがとうございます!」
女の子とお母さんは先輩にお礼をした。
「いえ、お役に立ててよかったです。」


なんだ、意外といい人じゃない。
私の胸が高鳴った。

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