突然の俺の言葉に、李奈は眉をひそめた。
もし、俺が"Hey!Say!JUMPの山田涼介"じゃなくなってしまったら、この容姿じゃなくなってしまったら、いったいどれだけの人が俺の側に残ってくれるんだろう?
そう言ってなぜか涙目になっている李奈。
この子は本当にいい子なんだな。
この前からなぜだか李奈のことばかり考えてしまう。多分、こういうタイプ珍しいからちょっと一時的にハマってるだけだろうけど。
何か考えるような仕草を見せ、
俺の顔を覗き見る李奈。
そう言われてみると、
体の奥が熱い気が…
すると、突然、李奈の顔が急接してきておでことおでこがぶつかる。
無理やり腕を引っ張られ、
どこに向かうのかも分からず、
俺の前をさっさと歩いていく李奈の後ろ姿をじーっと見つめた。
今、体が凄く熱いのは熱がせい…??
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。