ユリがハブられてる?そんなこと考えもつかなかった。何度も言うけど、ユリはパリピで、クラスの中心で、ハブられるような子じゃないはずなのに。
「なん…で?」
聞いても何も答えなかった。きっと本人が一番分かっていないのだろう。なぜ自分がハブられているのか。
でも、何となく思い当たることはあった。
私はユリが好きだ。友達として。可愛いし、明るいし、面白いし、一緒にいて楽しくなれる。だけど、全員が私と同じ様に思う訳では無い。ユリのこういう性格を苦手とする人もいる。
私はそんな子を一人知っていた。過去に同じクラスになったことがあって、私に言ってきた。
「ユリちゃんって調子乗ってるよね」
私はそう思ったことは無かったけど、捉え方は人それぞれだから仕方の無いことだと思う。
その子だと思う理由ももう1つ。その子はシュンが好きだった。今もなのかは知らないけど、少なくとも当時はシュンが好きで、告白もしていたような気がする。振られていたけど。
とりあえずその子にLINEをしようと思ってスマホを開くと、私のクラスのグループにメッセージが来ていた。
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。