第24話

弾む心
140
2018/02/18 15:01

それからというもの、オリエンテーションのグループで集まることが多くなった。



私、梨花、朝日くんと、その親友の木津八雲(きづやくも)くん。






これは梨花が言ってた秘密なんだけど...



梨花は木津くんのことが好きらしい。



……人を好きになれるのって、すごいことだと思う。



そんな梨花が、羨ましくもあり、不思議でもある。



恋とは無縁な人生を過ごしてきた私。



...いつか、してみたいな...



なんて、大それた欲がある。







木津八雲
木津八雲
...って、深月話聞いてたー???
深月
深月
あ...ごめん、聞いてなかった
木津八雲
木津八雲
もうっ、深月ってちょいちょい考え事してるよね〜



木津くんは、朝日くんと違って、チャラいというかノリが軽い感じがする。


...どっちも顔が整っていることは変わらない。



朝日陽心
朝日陽心
八雲、話してやれ。
木津八雲
木津八雲
はーい!
えっとね、今度オリエンテーションの買い出しをしに行こうって話をしてたのー!
今週の日曜がいいと思うんだけど、来れそう?



...買い出しでも、友達と遊びに行くなんて、小学校以来かもしれない。



タイムリープのことがあってから、友達を作ろうとしなかったからね。







...私が、今を楽しんでいいのだろうか。


時々、こんな不安に駆られる。












...神様、今だけは、楽しんでもいいですか?



深月
深月
...行けるよ!
梨花
梨花
良かった!!!




...生きてる心地がする。


可愛い友達がいて、更には男子までもが一緒になって、4人で固まってる。





...これが崩れてしまったら、本当に私は終わってしまうかもしれない。


そんな恐怖心に怯えつつ、出かけれる喜びで胸を弾ませていた。

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