第7話

まさかの出来事
60
2017/11/30 05:55
プログラムごしにみた先輩の顔。
ふっと、あの合同練習が脳裏に思い出された。

「??どうした?」

友達が心配そうに私の顔を覗き込んできた。

「いや、なんでもない!相変わらず先輩素敵だなぁって思っただけ!」
「(笑)相変わらずだね〜」

誤魔化したけど、驚きは隠しきれなかった。


そして、定期演奏会が始まった。



やっぱりすごい。この高校は毎年支部大会に進んでいる。何年か前には全国にも出た実力校。それでもって進学校。練習時間は圧倒的に少ないはずなのに、サウンドに圧倒される。これが、この学校の音。私が憧れる、吹奏楽部の音。

そして、私は憧れの同じ中学校の先輩に釘付けで、チューバのあの先輩のことは少しのあいだ頭から抜けていた。

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