キーンコーンカーンコーン
ガラガラ
菱川先生「全員席につけ。」
菱川先生が教室に入って来る。
その後ろには遥花がいた。
菱川先生「今日から湊が復帰する。学級委員、体育祭の準備はどうなっている。」
景「問題なく進んでいます。」
美都「湊さんがダンスリーダーとして、今日からダンス練習を始める予定です。」
菱川先生「そうか。湊、頼んだぞ。」
遥花「は、はいっ。」
キーンコーンカーンコーン
ホームルームが終わるチャイムが鳴り響く。
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遥花「これがダンスの案?」
真魚「うん!真魚が考えたよ!」
遥花「すごく良いと思う、ここの動きを大きくして、ターンを早くしたらもっと良くなるんじゃない?」
真魚「た、確かに!!」
霧絵「にしても、あんたがはるるとは……。」
真昼「性格とかもあんまり似てないよね。」
遥花「あえてよ、その方がいいかなー、って。」
遥花「みんな〜!来栖 はるるだよ!よろしくね!」
全員「おおー!!」
まなか「はるちゃんが来てくれて嬉しい!ありがとう!はるちゃん!」
遥花「まぁ、あんな頼まれたらね。」
潤「仕事は大丈夫なのか?」
遥花「あー、うん。大丈夫だよ、潤。」
潤「遥花……?」
遥花の不安そうな、寂しそうな、表情に潤は、少し心配そうに言った。
遥花「ん?どーしたの?」
潤「い、いや。何でもないよ。」
遥花「そう?」
笑心「はるー、ここ教えて!」
遥花「うん、今行くー!」
遥花は、笑心の方へ走って行った。
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!