私立荒野学園、高等部A組は2つに分かれている。
いや、2つにわれている。
愛瑠
いいかげん協力してくれないかしら?
A組は全生徒の目標であり、全生徒誰もがA組を超えようとしているのよ。
そのA組にまとまりがないなんて、考えられないわ。
勉学院 愛瑠を主格とする生徒。
冠
ふふっ、
生徒会で忙しい愛瑠さんに代わって、冠が仕事をしているだけなのに。
お手伝いよ、レスキュー、レスキュー。
同じA組の 百田 冠(ももた かむり)を支持する生徒。
愛瑠
代わって?
冠、あなたのしていることは邪魔にすぎない。
冠
珍しく不機嫌ね、愛瑠さん。
何か気にくわないことでも?
愛瑠
気にくわないことだらけよ。
私がいない間にずいぶんと好き勝手してくれたようね?
冠
まあまあ、そんな怒んないでよ〜
冠の仕事っぷりは完璧でしょう?すごい、すごい。
愛瑠
あなたは一体何がしたいのか、全く理解できないわ。
冠
ふふっ、
ねぇ教えてよ。この間、噂になってた夜架って誰なの?
すごーく強かったんでしょう?冠もその子と遊びたいな〜って。
愛瑠
残念ながらその希望には答えられないみたい。
冠
シークレットだもんね〜、生徒会自体が。
愛瑠
規則は規則よ。
冠
ふーん、
なら冠が自力でその夜架って子、見つけてあげる。
愛瑠
あなたに出来るかしら?
冠
冠は出来る、
だって冠はね〜ふふっ、やっぱり言ーわない、ひ、み、つ!
愛瑠
そう。私には関係のないことね。
冠
まぁその日までのお楽しみ〜!
シークレットだよ、シークレット。ふふっ。
愛瑠
そう。
冠
じゃあ、もう行こっか!
また遊ぼーね!めるちゃん。ううん、かいちょーさん、
生徒
冠さん、待ってください、
生徒
冠様!
他の生徒も何人か冠と行ってしまう。
暦
大変だね〜、愛瑠も。
日菜
本当に困った生徒だわ、百田 冠。
愛瑠
大丈夫よ、それより、さっき言っていたシークレットの方が心配ね。
冠は何をするか全然わからないし、
暦
夜架も派手にやったもんね〜
そりゃ、噂になってもおかしくないよ、
日菜
潰し切れる遊びならいいけど。
愛瑠
ある意味、A組の嵐かもしれないわね。
日菜
そ、それ、愛瑠が言う?
百田さんと愛瑠。2人でA組の嵐だと思うけど。
暦
そーそ!
嵐は2人揃ってだよね〜!
愛瑠
わ、私は嵐じゃないわ、
さぁ、は、早く行くわよ、
暦
愛瑠、焦ってる〜?
愛瑠
べ、別に…?
は、早く行かないとね、
そう言って愛瑠は速いペースで走り出す。
日菜
そうね、やるべきことはたくさんあるもの。
そう言って日菜も走り出した。
暦
ま、待ってよ〜!!2人とも〜!
暦は後ろから2人を追いかけて走り出した。
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第40話 第三十話 行こう
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編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。