あなたside
どうしよう。死のうと思ったのにまた死ねなかった。もう何回目だろう?
私が死のうと思い始めたのは今から5年前、私が11歳の頃だった。私は両親が好きだった。
私はその時ショックが強すぎて記憶が途切れ途切れになっている。解っているのは“両親が殺された”ということだけ。両親は誰に殺されたかも解らない。
私は母のお兄さんの家に引き取られた。其所での暮らしは最悪だった。私がまるで何処にも居ないかのように生活したり、話をしたりする人達だった。
私が死のうと思ったのには理由が有る。それは………。
両親にまた会えるかも知れないから!
そんなことを思い返していたら、何か取引現場(?)に来てしまっていたらしい。
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。