第14話

理想と予定
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2018/03/22 14:28
国木田
どうした、震えているぞ。
そう云いながら、夜華に歩み寄った。
夜華は自分の手を見ると、少し驚いた顔をした。
あなた

だ、大丈夫。

国木田
そうか。(…意外と話しやすい。どうして、そう思うのだろう?)
そう一言云い机に向かおうとした。
だが、あなたが国木田の服を掴み、国木田の動きが止まった。
国木田
どうした?まだ何か有るのか?
と不思議そうに、少し苛立ちを含んだ云い方で返した。
あなた

えっと。あの『異能力』って何?

服を掴んでいる手に力がに入った。
国木田
知らないのか?
あなた

う、うん。

国木田
『異能力』というのは、俺の場合だと此の手帳に書いたものを具現化することができる。
『理想』と書かれた手帳を出して見せた。
あなた

でも、其れ手帳でしょ?その為だけにあるの?

国木田
此れには俺の『理想』と予定が記されている。
国木田の目には理想を目指し、追う一筋の光を灯しているようにあなたには見えた。
そしてあなたは俯いた。
             かお
反対に国木田はきょとんとした表情をしたが直ぐ何時も通りに成り、机に戻った。
国木田
(やはり、話しやすかった。)
敬語だのなんだのと五月蝿い国木田が敬語を使ってないあなたに気が付くのはまた少しして気付く。

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