第52話

やっぱり、私は...
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2018/05/18 14:23



街から離れて、住宅街に出た。




周りに人は誰もいない。












ーーー
ーーー
…話って、何?




彼の冷たい目が私を見つめた。



少し、怯みそうになるけど、もう負けないって決めたんだ。


















朱音
朱音
私が辛い時、慰めてほしいのは...

私にいい事があった時、それを一番に伝えたいのは...














大きく息を吸いこんで、言葉と一緒に吐き出す。



















朱音
朱音
...修哉、なんだ。






すると...彼は、にっこりと笑った。









ーーー
ーーー
...なんだ、はっきり言えんじゃん。
朱音
朱音
...え?






思ってた反応と違う。







責められたり、怒鳴られたりするんじゃないか...って思ってた。







司
てか、俺からもこんな尻軽女願い下げだし〜





...確かに、そうなんだけどね?




そんなはっきり言われたら傷つきますって...


















─────そう言った彼の目が、潤んでいることは、あえて言わなかった。









ーーー
ーーー
...ありがとな。

短い間だったけど、こんなガチになれた恋久しぶりだったからさ、楽しかったよ!





...最後の最後まで、かっこつけちゃって...









さすが、私が一度好きになった人だよ。








朱音
朱音
…ごめんね。

たくさん困らせたし、たくさん迷惑かけたと思う。

けど、私もすごい楽しかったよ!

ごめんね...そして、ありがとう!!






















─────私は、司と別れ、修哉と幼なじみでいることを決めたんだ。

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