『あなたさんか?』
「え、せ、先生?」
そう、私達は出会ってしまった。
「お久しぶりです!!」
私はあの時とは変わらないそんなドキドキをしていた。
『あーよかった、人違いやったらどうしようかと思った汗』
「先生は、、あ、先生じゃないのか、」
『俺は、今、塾の先生してるで?だから一応先生であってるよ♪』
「そーだったんですね!あ、あの時はすみませんでした、」
『俺の方こそごめんな、てか遅くなったわ謝るの…、、』
「こちらこそ、遅くなりました。」
『今から時間あるか?今は大丈夫やろ?一緒にいても…。』
「あ、えっと、、」
《おーーい!あなた!》
向こうから大毅が走ってきた。
『そーゆーことか、付き合ってるのか?』
「いや、ってわけでもないんですけど、」
『だったらまだ俺にもチャンスあるな♪』
「え?」
『これ、俺の連絡先、ほな、またなあなた♪』
ギリギリ大毅に会わなかった。
《あなた?どうかしたか?あ、楽しない?大丈夫?》
『大丈夫大丈夫、めっちゃ楽しい!!』
そして、夜になり、辺りはイルミネーションで飾られていた。
すると、大毅は突然、
《なぁ、あなた、お前クリスマスって空いてるか?》
びっくりした。
『え?、い、一応空いてるけど…』
《その日、俺と一緒にご飯行かへん?》
『今のところ大丈夫だけど、、』
それは、大毅からのクリスマスデートの誘いだった。
私はまたドキドキした。
あれ?何で?大毅なのに…、、、
私はここで気づいた。こんなに近くにいて今までなんで、、
そう、私は先生よりも大毅の方が特別な存在になっていた。
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。