次の日私は先生と待ち合わせの場所で待っていた。
『あなた、遅なってごめんな、、』
先生が来た。
「いえ、大丈夫です!!」
『ご飯食べたか?』
「あ、いやまだです、、」
『そか、よかった、近くのお店予約してあるから、一緒にどうや?』
「え!?いいんですか?嬉しい♪」
先生が予約したお店はとても高そうなお店。
「先生、大丈夫ですか、、凄く豪華なお店ですね、ここ、、」
『大丈夫やって、俺、ここのシェフと知り合いやねん、なんの問題もないで♪』
やっぱり先生は大人だった。
個室の部屋に入り、豪華な食事が並び、一息ついた所で本題に入った。
『あ、でな、あなた、、25日空いてへんか?』
「え、、どうしてですか?」
『いや、、』
先生は姿勢を正し、
『あなた、俺なずっと前からお前が好きやってん、、だから結婚前提にお付き合いしてくれへん?』
私は何を言われてるのか分からなかった。
「………」
『あなた?』
「先生、今、、グスッ」
私は涙が溢れた、、そう、とっても嬉しかったから。私だって先生が好き、大好き。
『な、なんでないてんねん、、』
「いや、グスッ、、だって、、嬉しくて…」
『返事は今じゃなくてええよ、、ゆっくり考えてや?』
「わかりました、、少し待っててください。」
私はすぐに”はい”とは言えなかった。
なぜなら、、私の中にはもう一人の彼の存在がいたから。
でも、どうしよう、、24日の予定が二つ。
考えて決めなきゃ、、そして、どんどん近づいてくる日にち。
今日は24日、、、私は心に決めていた。
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!