今日は、クリスマス。
二人の約束に、、どっちに行くか、そんなの簡単に決められることでない。
「よし、きちんと言いに行こう。」
約束の時間、私は駅前に向かった。
そこに待っているのは、先生。
「先生、遅くなりました!」
『あ、あなた、来てくれたんか!』
「来ました、でも、、断りに来ました。」
『…、、なんでや?』
「私には、先生より大切な人が出来ちゃったから、、」
『重岡か?』
図星だった。私は黙り込んでしまった。
『やっぱりあいつには勝てへんかったか…、、』
「ほんとにごめんなさい、」
私は深々と頭を下げ、大毅の元に走った。
私は気づいてた、先生の手には小さなケースがあった。きっと、きっと…、、でも、私の気持ちは変わらない、、
そして、待ち合わせをしていた、お店に着いた。中に入り、
《あなた、こっちや!》
今までは仲良いだけって思ってたけど、今は違う。
私の大好きな人がそこにいた。
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!