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第1話

onetime「零の世界」
7
2017/11/28 09:13






―――――――――7月の夏




私はこれで何歳なのかな…

小さい思い出が頭の中に過ぎった

たしか…あれは………あの時からだ……

―――――――――私が七歳の時


「わーいばぁちゃんに会える〜!」
ばぁちゃんは一年に1回しか会えない。会えるのはたった1回

なんかもうばぁちゃんの家は古い雑貨屋みたいで、よく物置でガラクタを見つける
ガラクタはとても可愛いから取っては自分の物にした

でも七歳の時ばぁちゃんの家に着いたら

「っ…!?」
ばぁちゃんは死んでいた。栄養失調で
私は現実逃避してしまった…涙を流しながら裏庭に座る

頭が混乱しすぎて失神したみたいだ
目が覚めるとばぁちゃんの部屋だ懐かしい匂いに状況を理解し

「うわぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!」

泣いた。大いに泣いた。泣き声が病院中に響き渡る
お母さんは隣で私の背中を摩る。生暖かい手だ生きている実感を感じる

泣きすぎたせいか段々落ち着いてきた
そしたら隣にいたお母さんがニコっと笑い古い本を私に渡す

「ばぁちゃんが言ってたよ…私が死んだらこれ小華にあげてって」

私はそっと手に取るそしてぎゅっと抱きしめる
ばぁちゃんの匂いがする。となりにばぁちゃんがいるみたいだ。

何かと分厚い本だ。表紙は綺麗な魔法陣が描かれている
ところで中身が気になる

(ペラ)

――――――――――――――ここからが始まりだった

「あれ…」

本を開いた瞬間光がわっと目に反射した数秒目を閉じただけなんだが
ここは一体?どこなのか…手を見開いて辺りを見回す

「あ…え…?」

背後には大きな鏡があった光は鏡を指していて自分が良く見える
だがそれは自分じゃないみたいだ、体は大人っぽくなり顔もキリッとしている

しばらく呆然と鏡を見てると…

「わっ…!?!?」

鏡に写っている私が鏡から浮き出ている…唖然としながら見てると
形が変わっていく。まるで粘土みたいだ

「お待ちしておりましたコハナサマ」
「なんで私の名を知ってるの?」

やがて別人となり私を見て言う
なんだろう見たことあるような、無いような

「お婆様の孫なのでしょう?全部聞いてませんでした…か」

なぜばぁちゃんの孫だと分かるだろうか?
怪しい…

「…怪しむのも分かります…自己紹介がまだでしたね。私の名は胡座(アグ)」
「…私はえっ…と」
「大丈夫ですよお気を使いなく名前は知っているので」

冷めて表情だ、少し場が重いなと感じた
すると胡座は笑ってセを向ける

「今から行くところは零の世界です」


「零…?」



……To be continued

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