第3話

サ イ カ イ
517
2017/11/29 04:05


それから「またね」という言葉以降


当たり前だけど二度と彼とは会わない


なんだろ、会いたいなって思ってしまう


ジャニーズとかあまり興味すらなかった自分が


興味を持つようになってた


もうすぐ冬だから新しいコート買おっかな


ふらっと惹き付けられるように入った洋服店


どっちの色が良いかな~。


なんてネイビーとベージュとにらめっこ


?「ネイビーのが大人っぽくて良いんじゃね?」


『あ、………んぐ』名前を言おうとして口を塞がれる


山田さん………


涼「しーっ」って口に人差し指当てて言うのが


不意にも可愛いなって思ってしまう


『じゃあネイビーにしようかな……』


涼「俺の意見だけどな」という山田さんの手には


メンズの黒を持ってた


『なんか…決めてもらって有難うございます』


涼「んーん、全然」


『よし、これ買お』と会計を済ませる


涼「あの………」


『はい?』


涼「………カフェとかどうですか?」


いや、大丈夫なんだけどさ


私一般人だよ?貴方はアイドル。撮られたらどうすんの


なんて考えがよぎる


涼「あ、彼氏とかいた………?」


『いえ、大丈夫です。行きましょう』


すると彼の口角が上がったのは気のせい?  



涼「じゃあ行こっか」


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