猫の名は皐月のお揃いで違う漢字の早月(さつき)と名付けた
早月を撫でたくって
ベッドで早月と寝た
ジリリリリリリリン
早月はそうだよっといってるみたいにまた一言にゃぁと鳴き、ドアの方へ向かっていった
服をパッと着替えた私はカバンに財布、スマホを入れてドアを開けた
すると、早月は一鳴きして走りだした
私は鍵をかけて皐月の後を追った
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ー1時間後
また、早月はこちらを見てもう少しだから頑張れと応援しているように見えた
私の目の前には空へ続くんじゃないかというくらい長い階段と空に向かって走る早月が見えた
この辺りで、早月が何処に行きたいのか
私は見当がついて居たんだと思う
だけど、口に出すと、私が悲しみに包まれてしまいそうで怖くて出せない
タン、タンと足音が響く
その度に私は友人の話を思い出す
あの子が眠っているのは天空の墓だということを
編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。