第2話

シルクとしぃ
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2017/11/29 12:51

side シルク


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月明かりが夜を照らしている今
俺の部屋の一個上にあるマサイの家で
俺は編集作業、マサイも動画編集、
ンダホはセカンダリチェックと作業に没頭中だった


一人を除いて


「うー……」


キッチンから聞こえるダンッ!と包丁とまな板のぶつかり合う音
何かに苦しむような声を出す少女


その場の電気を消していれば完全にホラーになりそうなシチュエーションだ


何をしてるんだと頭に?を浮かべていると
ンダホがカメラを回しキッチンへ向かった


それを見て俺もニヤニヤ笑いながら後を追う



シ『あ〜……しぃ?』

「なにぃ…」

シ『さっきから何やってんの?ずっとホラーみたいな呻き声出して笑』

「玉ねぎ切ってた…」

ン『うわ!たくさんある!!なにこれ、アッ!!目いてぇ!笑』

「でしょ?!笑 モトキがいたら手伝ってもらったのに、いないからもう目が…笑」

シ『え、ちなみにさ、これ何に使うつもりなの?』

「これ?玉ねぎジャム」

シ『ジャムゥ?!』


カメラを回すンダホが俺の驚きの顔を見て高笑い


それを見て釣られるようにしぃも笑った



「うん、そう笑 新玉ねぎとかで作ったら使えるんだよ?色々」

シ『へぇ〜…笑 女子じゃん笑』

「女子だっつーの笑」


笑いながら再び玉ねぎを千切りにし始めたしぃ

するとキッチンには遅れてマサイがやってきた


マ『え?何これ玉ねぎやばくね?』

「昨日実家から、たくさん、いただきました」

マ『え?お前の実家なに?玉ねぎ農家だっけ笑』

「いや全然?笑」


自然と隣に立っているマサイを見て
さすが、と関心をしつつ
また玉ねぎを切りながら唸り始めた幼馴染に
俺は笑いが止まらなくなった









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