プリ小説

第10話

混乱の真穂
(落ち着け、城島真穂。私は別にやましい事をしている訳じゃないのよ、そうよ、アイツは私を心配して良かれと思って行動してくれただけなんだから、うん)

風呂の中でも、出た後でも、必死にそう、自分に言い聞かせる真穂。



今年は、今までとは何か違う。



まさか、聖夜が自分の部屋に泊まるとも思っていなかった。

(いやだからといって良いのか…?仮にも相手はサンタクロースよ…何かあったら駄目じゃない…ていうかサンタクロースがイヴに人の部屋で寝るってどういう事!?てか何かあったらって何!?何があるの!?私は一体何を考えて)

「真穂ー」
「ひゃっはぁぁぁい!?」
ずっと考えていた為に、いきなり名を呼ばれ、驚く真穂。
「いやそんなに驚くこたぁねーだろ…」
「ご、ごめん…って!服!服着てぇ!!」
「ん?ああ、ごめん…」
風呂に入っていた聖夜は、タオル1枚の姿だった。
急いで脱衣場に向かい、着替えを探す…
「…って俺、着替え持ってない」

NOOOOOOOOO!!

思わず真穂はシャウト仕掛ける。
マンションなのでそうもいかないが、どうしようもない。
とか言って今この時間にやっている衣服屋も無い。
「し…仕方ない…布団入っていいから、風邪ひかないで…せめてズボンかパンツは穿いて…」
「了解〜」
そう言い、脱衣場に戻る聖夜。
真穂は暑くなった身体を扇ぐ。
(いけないいけない…相手は聖夜よ。1年に1度の彦星様よ。何かあってもなくてもこんなに焦る必要無いわ、平常心平常心。Let's 平常心)
平常心になろうとして逆におかしくなっている事に気付いていない。
ベッドに座り込む。
パジャマを整え、深呼吸した。
「お待たせー」
と、聖夜が上半身裸で現れる。
真穂は思わず吐血しそうになる。
まず、真穂は男が苦手である。
恋愛に疎い。
付き合った事が無いわけでは無いが、直ぐにフラれてしまう。
そんな真穂が、男の上半身を見て平常で居られる訳が無い。
「わわわわわ私はせせせせせ聖夜にはそそそそんな気持ちはナナナナッシング」
「真穂…大丈夫か?」
「ヒャァァァァァァァゥ」
上半身裸の聖夜に近付かれ、真穂はベッドの上に倒れてしまう。
「あっ、おい!」
聖夜はそんなのに気付かず、真穂に駆け寄る。
(無理無理無理神様仏様悠良様ああああ)
「熱あるんじゃないのか?顔真っ赤だぞ…」
聖夜は真穂に布団を掛けた。
「仕方無ェなぁ…添い寝してやらぁ」
そういうと、聖夜は同じ布団に入り始めた。


───そこで真穂の意識は弾けた。


無論、聖夜もそれに気付く前に即寝した。

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