プリ小説

第20話

遭遇
「…ん…」
───ここは、何処?
目を覚ました真穂は辺りを見た。
薄暗い。寒い。哀しい場所。
(そうだ、私、ブラックサンタに…)
「目ェ覚めたか」
「!!」
目の前には、ブラックサンタ・アサヤが居た。
反射的に身体が震える。
声を上げたくても、口にガムテープが貼られていて動かない。
手足にも枷が付けられている。
「悪く思うな」
アサヤは一歩一歩、真穂に近付いた。
「これからの儀式に、お前は必要なんだよ」
アサヤが真穂の首筋の跡に触れる。
「単刀直入に、これの覚醒の為に、今から恐怖体験をしてもらう」
(恐怖体験…?)
真穂が疑問に思った、次の瞬間。
アサヤがマントの中から取り出した粉が、真穂の瞳に入った。
「!!」
その粉は、徐々に視界を変えていった。
(何これ…)

目の前に映るのは、あの日の───



聖夜と、初めて会った日の事だった。



「エルフ、頼む」
マントから沢山、紙の切れ端のエルフを出す。
エルフは雪降る空へと舞って行く。
「はぁ…真穂…」
聖夜は手を握り、祈った。



その姿を、影から餓鬼聖夜は見ていた。

(やっと、1つになる)


そしてゆっくり、聖夜に近付いていく。

「讃多聖夜」

「え?」

聖夜は振り向く。



その視界に映ったのは、もう1人の自分。





日が沈む。

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