プリ小説

第23話

破滅
「そろそろか」

アサヤは抱き抱えていた真穂を廃墟と化した教会の、十字架の前に寝かせる。
ステンドグラスから差し込む妖美な月明かりが真穂の罅割れた全身を美しく照らす。
「もうそろそろだ…」



つと、教会の扉が開いた。
そして1人の影が現れる。
アサヤはその影を見て不敵に笑った。
「来たか、聖夜」
聖夜は、月明かりの当たる位置まで歩んだ。
───その表情は、サンタクロースの、明るい讃多聖夜のものではない。
「その様子だと、餓鬼の方の聖夜って事で良いんだよな」
「言わなくとも分かっているだろうに」
餓鬼聖夜は冷たく言い放った。
そして、真穂の横たわる所にまで歩み寄る。
「一体化には成功したのかよ」
「ああ」
餓鬼聖夜は不敵に、嬉しそうに方頬を上げた。
「この少女には申し訳無いが───」





「───もうサンタクロースの聖夜は居ないさ」





その言葉で、


「…え…」


真穂は目を覚ます。


「…聖夜…?」





何かが壊れる音がした。

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