プリ小説

第29話

第一幕
「解」
オーディンがそう呟くと、聖剣が光を放った。
光は、雪と共に地上の人間1人1人に降り注ぐ。
その光は、人によって違う色を放ち始めた。

ある者は鮮やかな色。
ある者は救われぬ色。
ある者は残酷な原色。
ある者は淋しい無色。

「罪多き者共よ」
オーディンは聖剣を地に向けた。
空中の、更にその上へと舞う。
「哀れなり、償え」



「破」



その呟きで、光は人間の中で破裂した。
人間達は突然の衝撃に驚くも、直ぐに楽しいイヴの中へと戻っていった。

───だが。

次第に、人間達はおかしな行動を取り始めた。

ある者は急に踊り始め、
ある者は泣き叫び、
ある者は暴走し、
ある者は倒れ込んだ。

イヴに盛り上がる世界が、途端にパニックに陥った。



「これは…」
餓鬼聖夜は呆気に取られた。
「ククク…これぞ、俺の求めたモノ」
アサヤは満足気に笑う。
「近年で餓鬼を増やす事によって、人間達は餓鬼と自然と融合した」
「何…?」
「そして、今こうして人間共は餓鬼と化した」
アサヤは両手を広げて笑った。










聖なる夜。

それは時として、惨劇を起こす。

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