プリ小説

第2話

手繋ぎ
もうすぐクリスマス

そう、俺も予定がない訳では無いんだ
だが、自分が今抱えているのは
クリスマスのパーティーに使う飾りの入った袋でも
買ってきてくれと頼まれていたケーキの入った箱でもない。
仄暗い紺色(コン色)に紛れながら
さっきから俺のことを見上げている、真っ黒な猫だ。
どうしてか、俺もその猫から目を離せなかった
気がつくと、その猫を両手で抱き上げて
ミャー、ミャーと。小さな声を聞きながら
自分の家へ、早足で向かっていた
そのまま歩き続けて
やっと、家のドアを開けた時。

息を吐きながらゆっくりと靴を脱いで
リビングに入ってすぐの所にある電気ストーブの電源をつける。
そこでやっと、『ただいま』と誰にも向けていない言葉を言う
ふと、胸元の黒い猫を見下ろしてみると
そこには変わらず、ずっとこっちを見ている青色の目があった。
何となく、ただなんとなくその目で見られると落ち着かなくて


おもむろに猫の片足の肉球を手で包んでみる
……冷たい
当たり前だろう、さっきまで外にいたのだから。
けれど自分にとっては、なんだか…
『……ミャー』

猫が出した声に、はっとする。

とにかくこの猫を暖めようか…
当たり前かのように、自分よりこの猫を優先してしまっていることにも気づかないまま
携帯片手に猫のことを調べながら、

飲み物は、
食べ物は?

毛布は何処へやったか、
風呂に入れた方がいいんだろうか?

指を動かしながら頭の中で、疑問を浮かべては画面の中の誰かに助けを求めた



ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
…そんなこんなで電気ストーブの前で携帯と相談をしていると

ノソノソと、足からゆっくり重みが伝わってきた。
不思議に思って視線を下げてみると、

俺の足の上に、のっそりと寝転がっている今日初めて会った黒猫。
『……おい』

そう短く声を投げかけると、ゆっくりと顔をこちらに向けて

『ナァー……』

と、ひとつだけの返事。
はぁ、と意味は無いため息をついて

スマホを手放し、今度は猫をその手で撫でてみる。
……暖かい。
電気ストーブで暖まったのか?
それともコイツの体温なのか

それを考えるより先に、頭に浮かんだのは
全く違う事だった。
(名前、何にしようか……)
そう考えて、


考えて。

悩んで

更に悩んで。

いつの間にか、家に着いた時にはあんなに冷えていた猫の手を包みながら。


そして、頭に一つ、言葉が浮かんだ。














(…………名前決めるのって、難しいな。)

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タラコ
タラコ
こんにちは!! 戻ってきました……と言っても前だから忘れちゃった人も多いと思います(>_<;) 名前変えたしねははは(*゚∀゚*)← という訳でリスタート!!よろしくお願いします!! 僕の知ってる人が戻ってきたらまた旅に出ます(*゚∀゚*)←← それまでなりのシェア、お願いします!!(*゚∀゚*) 絵を描くのが好きです!! 歌い手さんや実況者さんも大好きです!! 絵が上手い人尊敬します……(°°;) サァ、これは誰でしょう? 君の為なんかで何故僕がこんなに笑わないといけないのかな??? 待っててやったのにまた逃げるなんて酷いじゃないか??? ほら早く戻っておいでまだ満足してないよ僕は??? 君が本当に戻ってきた時に満足できるんだ???