プリ小説

第5話

準備
『…いらっしゃいませ。』

無愛想な挨拶をして、また同じ様にお客さんを席へ案内する。

いつものように、メニューを出して

注文を通して

料理を運んで

会計をして

『ありがとうございました』

という言葉と共に見送る。

いつもと同じの光景。
ただ、一つ違うのは

『…ミャー……』

壁の方で、台に乗ったまま満足そうな顔でエサを頬張っている

一匹の黒猫。


何故、あんな所に昨日初めて会った猫が居るのか。

それはもう決まっている。


店長(その他店員2人)が、この猫を気に入ったからだ。

その上、

「この猫は店の看板猫だ!!」


なんて言う始末。

まぁ、当の猫も幸せそうだしいいんじゃないだろうか

結局は、俺もそう思ってしまうわけで。
『いらっしゃいませ』

また、そう言っては店へ入って来たお客さんを案内する。
そうやってまた今日も1日を過ごしていると、
流石に接客中は騒がしさも抑えている大学の友達が少し駆け足でこちらへ来た

何かと思って尋ねてみると

「今日のパーティー、お前の所の猫も一緒でいいよな!!」


と、少し楽しげに言ってきた。
正直、予想はしていた。

だからか、特に表情も変えず

『店長達が良いならな。』

といつもの声で、そう返した。
相手は俺の答えを予想していたのだろう。

「じゃ、決まりな」

とにこやかに言うとまた上機嫌で仕事を再開した。
そして、その時思い出した。

……俺、ケーキ頼まれてたんだっけな。

気がついて時計を見ると、もう日が沈み切っている時間だった。

『まずいな……』

ボソッと呟くと、

「……どうかしたのかい?」

近くに居たのか、俺の独り言を聞いて話しかけてくる
周りに比べれば物静かな男性。

ふとそちらを見れば、優しげな笑みを浮かべている。

『……今日のパーティーで食べる筈だったケーキ、頼まれていたの忘れてしまってて』

ため息混じりにそう答えると、

「ケーキ?……それならさっき、店長が作っていたよ。張り切って作っていたから大丈夫なんじゃないかな?」

と。

『そうなんですか?……よかった。』

安心しながらも言って、『ありがとうございます』と告げると

「いえいえ。楽しみだね、メンバーも増えたことだし」

と、また優しい顔で笑いかけながら話してくれる。もちろん、増えたのは猫だが。

『そうですね……』

少し頷きながら答える。
そうして、閉店の時間になるとみんなで片付けをしつつパーティーの準備も進める。

「今年は賑やかになりそうだ」

嬉しそうに笑いながら言う店長は、誰よりも楽しみにしているのだろう。

それがすぐ分かってしまうくらい声は明るかった。




あぁ、また今年もクリスマスは此処で過ごすんだな。

そんなことをふと、思いながら俺も準備を進めた。

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タラコ
タラコ
こんにちは!! 戻ってきました……と言っても前だから忘れちゃった人も多いと思います(>_<;) 名前変えたしねははは(*゚∀゚*)← という訳でリスタート!!よろしくお願いします!! 僕の知ってる人が戻ってきたらまた旅に出ます(*゚∀゚*)←← それまでなりのシェア、お願いします!!(*゚∀゚*) 絵を描くのが好きです!! 歌い手さんや実況者さんも大好きです!! 絵が上手い人尊敬します……(°°;) サァ、これは誰でしょう? 君の為なんかで何故僕がこんなに笑わないといけないのかな??? 待っててやったのにまた逃げるなんて酷いじゃないか??? ほら早く戻っておいでまだ満足してないよ僕は??? 君が本当に戻ってきた時に満足できるんだ???