第28話

夢じゃない
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2017/12/17 12:56
悠也は本気で私のことを好きと言ってくれた。

でも…何故か嘘つかれていたことが浮かんだ。

気にしてないって言ったら嘘になる。

でも…
俺な、言ってる通りあなたのこと好きやから。
返事…ほしい
雅がいた。

雅は純粋に好きと言ってくれる。

でも…あの時の思い出が蘇る。

思い出すだけで辛かったあの日々。
奈那
これ…あなたが選ぶって…、こと?
選べるわけがない。

それより選ぶ資格も無い。

私なんかを好きなんてなにかの間違いに決まってるし。

それにこれは夢かもしれない。

いや、夢だ、夢なんだ。
そう思い、私は自分の頬をつねった。
あなた

いたっ

痛かった。

夢じゃなかった。
悠也
夢じゃないよ。
受け止めてほしい。
選んでほしい。
その本気の2人に、私は本気にはなれなかった。

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